#8 Daylight / 嵐

祈るような声で

誰か待ってる君へ

迷わない翼を

Zero to Goal

                                                Daylight / 嵐(作詞:stereograph・櫻井翔) 

 

2016年にリリースされた嵐の49thシングル収録曲。

近年の嵐の曲の中では曲調が壮大で、前奏から心をぐっと掴まれる名曲の予感と、

それを最後まで裏切らない、また聞き返したくなるような完成度の高い作品。

歌詞としては2パターンあるサビの歌詞と、櫻井翔のラップ詞が印象的である。

 

次の道へ進むとき、明日を迎えるのが怖いとき、別の環境へ移るとき。

一歩踏み出すときに、誰かの励ましの言葉が欲しいと思うことはないだろうか。

「頑張ってね」

たったの一言でも、心が救われるときはある。

それでも、家族や仲間と離れ一人暮らしをしていたり、既に家族を失っていたり、

そばにいるのに打ち明けることが出来なかったり、

様々な理由で一人戦っている人も少なくはない。

 

誰かそばにいて欲しい、声を掛けて欲しい、

誰にも言えず心の中で祈っている声を聞き取って、

その誰かの代わりに声を、勇気の翼をあげるよ。

そんな曲だと私は思っている。

アイドルらしい曲と言えばそうかもしれないが、

聴いていてとても心地が良いのだ。

 

歌手とリスナーにはどうしても距離がある。

アイドルに限らないが、抜群のルックスやキャラクターに夢中になってしまうと、

歌って踊るその姿を見て楽しむことが常になっていることがある。

もちろんそれを否定するつもりはない。

 

アイドルが笑顔で歌って踊るのを見て楽しむことももちろん良いが、

大切なことは、

元気をもらうことのありがたさを、曲を通じて実感したその人が、

近くの誰かの声を待っている人へ、寄り添う心を持つことだと私は思う。

アイドルだって、自分が書いた歌詞でなくても曲の意味を考えて、

伝えたいと思いながら歌っている人だっているんじゃないだろうか。

アイドルの曲を見て楽しむための曲としてとらえず、

一曲一曲の意味を考えてみるのも楽しみ方のひとつだと私は思う。