#15 innocence / hitomi
もしも人を傷つけたり
優しさ失いかけたりしたとしたら
この胸に宿るinnocenceを
子供の頃描いた夢を
思い返してみる
情熱が僕らに甦る 必ずね
innocence / hitomi
2001年にリリースされたhitomiの22ndシングル「I am / innocence」収録曲。
メッセージ性の強い歌詞と、サビに入るまでが非常に長いのが特徴的である。
個人的にサビまでにAメロやBメロを繰り返す曲は好きな曲が多く、
迎えたサビも壮大で聞いていてとても気持ちが良い。
特にhitomiは高いキーでも地声で出せるところも魅力のひとつであると思う。
大人になると忘れてしまう子供の頃の純粋な気持ち。
あんなにまっすぐに目の前の道を進んでいたのに、
いつから荒んでしまったのだろう。
いつまでも子供の心を忘れずに生きている大人もいるが、
大抵は世間体を気にして冷静に物事を対処している(ように見せている)。
そんな大人でも、大人だからこそと言うべきか、
たまにリミッターが外れて心無い言葉を他人にぶつけてしまったり、
わざと相手に不快な思いを与えようとしてしまう時がある。
そして実際にそうしてしまった経験は断片的であっても記憶に残っていたりする。
嫌なことは忘れたくても忘れられないものだ。
もし何かがきっかけで苛立ち、人に当たってしまいそうな時、
子供の頃の無邪気に友達と笑い合っていた日々や、
ひたすら何かに向けて頑張っていた時の気持ちを取り戻せたら。
なかなか難しいことだが、ドラマでもよくあるように、
昔の気持ちが甦って改心し前に向かっていく物語は、
現実にだって起こり得ることだと思う。
私はあまり目を輝かせていたような子供時代を送っては来なかったが、
頑張ろうと思う心は、過去の頑張った後の喜びの経験から来ているもので、
それもまたこの歌詞のように子供の頃の情熱を、
思い出させてくれているのかもしれない。
この胸に宿るinnocence。
大人になっても、無垢で純粋な心は今も必ず、そこにある。