#78 Shape Of You / Ed Sheeran

I'm in love with the shape of you

We push and pull like a magnet do

Although my heart is falling too

I'm in love with your body

And last night you were in my room

And now my bedsheets smell like you

Everyday discovering something brand new

I'm in love with your body

                                                              Shape Of You / Ed Sheeran

 

2017年にリリースされたEd Sheeranの大ヒットシングル曲。

日本で大ヒットしたこの曲は彼の代表曲であり、

その他多くの作品が好セールスを記録している。

サウンドも現代風で聞いてて飽きない曲調と、コーラスワークが光る。

 

日本人が書くラブソングは、純愛であることが多く、

リスナーもそんな曲を求めているが故にそういった曲がヒットする。

もちろんこの「Shape Of You」も純粋な恋の歌ではあるのだが、

これを日本語で歌われると、日本人は恐らく少し嫌悪感を抱く。

クラブやバーは遊び人が行くイメージが強いが故に行きにくかったり、

心ではなくダンスで触れ合った身体に惹かれるという下心も、

本当は理解出来るのにストレートに表現されていることを日本人は嫌う。

英語で書いてあるからこそ、厭らしさが緩和され、お洒落に聞こえてくる。

 

バーで酔っているところに知り合った女の子と良い感じになる。

夜の街に繰り出す人からすれば、よくある話だ。

そして踊り明かすシーンを容易に想像させるように、

身体に触れて、磁石のように押したり引いたり、

そんなことが書かれている。

そしてその娘を持ち帰り、ベッドシーツに残る匂いを嗅ぐ。

行動が若々しくて、初体験の後のような初々しさとエロティックさを感じる。

 

心ではなく、「君の身体に惚れているんだ」と繰り返すサビも印象的で、

もちろん大人も色気のある女性に目が行くのは当たり前なのだが、

身体にばかり意識がいっている主人公の気持ちが何だか可愛らしい。

若いときは、グラマーな女性に密かに憧れるものだ。

タクシーの運転手にラジオをかけるように頼んで、その隙にキスをするのも、

大人になったらきっと人前で隠れてするまで待ちきれなくなることはなく、

ホテルや家まで我慢する。何もかもが夢中なのだ。

恋とは、女性とは、どんなものなのかを若くして知った、そんな想像が膨らむ。

 

こういう経験を若い頃にして大人になる人と、大人になってから遊ぶ人、

金銭的なことや常識的な振る舞いができるようになってからと考えれば、

後者の方が良いかもしれないが、いつまで経っても遊んでしまうような気もする。

若い頃から刺激のある経験を重ねると、

色気のある格好良い大人になれるのではないだろうか。

適度に遊んでいるくらいがちょうどいいのだ。

若い頃にもう少し遊びに出掛ければよかったかなぁ、と、

この曲を聞いて少しの後悔と思い出に浸っている。